BEAUTY
By 深井麻実
肌に摩擦を与える行為は肌にとって悪い影響をもたらすと言われています。では、実際に肌に摩擦を与えるとどのような悪影響が起こるのでしょうか?今回はそんな肌の摩擦の影響や摩擦を減らす方法についてご紹介します。
【目次】
まずは肌の摩擦が起こりやすい行為についてご紹介します。
肌の摩擦は洗顔のやり方で発生することがあります。顔を洗う時にゴシゴシと肌を擦るようにして洗う人がいますが、これは肌に摩擦を与えてしまいます。肌に直接力を入れる行為は、すべてが肌を傷つけることになってしまいます。
洗顔は肌をゴシゴシ擦らなくても、泡の力でしっかり汚れを落とすことができます。何となく洗えていないような気がしてしまい、無意識のうちにゴシゴシと洗っている人も多いです。
洗顔後の濡れた肌をタオルで拭くときに、ゴシゴシと力を入れて拭くことは肌を傷つける原因になってしまいます。タオルの繊維は想像よりも目が粗いものが多いです。そのようなものを肌の上を滑らせるように使うことにより、肌を傷つけてしまうのは明白です。
洗顔と同じで、顔を拭くときにゴシゴシと擦り合わせるように拭いてしまっている人がとても多いです。
肌の摩擦には顔のマッサージも関係していると言われています。肌に摩擦をかけないようにするためには、できるだけ肌へ触れる回数を減らすのが1番です。しかし、毎日のように顔のマッサージをしている人もいると思います。これは、肌にとって刺激になっている可能性が高いです。
力を入れながら思いっきり肌に触れるマッサージは、肌表面の角質を傷つけてしまいます。これを毎日のように行うということは、肌への摩擦も蓄積していっているということです。
肌の摩擦になる行為というのはいくつかありましたが、これを長期的に続けていくことで、肌にどんな影響を与えるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
肌に摩擦を与え続けることで、肌が乾燥しやすくなってしまいます。肌の表面にある角質層というものは、ラップ1枚分ほどの厚みしかありません。肌に摩擦を与え続けることによって、角質層の部分が傷つき破壊されてしまいます。
角質層が壊されてしまうことで、肌の潤いを保つために必要なバリア機能が乱れてしまいます。肌に水分を保てなくなってしまうため、肌の乾燥が進んでしまいます。
いくらたっぷり保湿をしたとしても肌自身が水分を抱え込むことができなくなってしまうため、なかなか乾燥が治らなくなってしまいます。
肌に摩擦を与え続けることによって、肌が敏感な状態に傾くことがあります。肌の表面にある角質層を傷つけることにより、肌のバリア機能が働かなくなってしまいます。この状態のまま生活するということは、肌をさまざまな刺激から守れなくなってしまうということです。
肌に水分を抱え込めなくなってしまった肌は、今まで反応しなかったような刺激にも耐えられなくなってしまうほど敏感になります。今まで全く敏感肌ではなかったという人でも、摩擦を与え続けることによって肌が揺らぎ、どんな化粧品も合わなくなってしまいます。
肌に刺激を与え続けることは、くすみやシミの原因にもなります。メラニンはシミやくすみの原因となるものとして良く知られていますが、実はメラニンは紫外線以外にも発生することがあります。それが、摩擦による刺激です。
摩擦による刺激を長期的に与え続けることによって、肌を守るためにメラニンを発生させてしまいます。最初のうちは少しくすんでいるような印象ですが、その後も刺激を与え続けることによって、色素沈着したかのようなシミができあがってしまいます。
ここからは、肌の摩擦を減らすためのケア方法についてご紹介します。まずは落とすケアのポイントについて見ていきましょう。
落とすケアで大切なことは、できるだけ肌を擦らずに落とすということです。そこで、特に落としにくい目元には専用のリムーバーを使うようにしましょう。クレンジングにはさまざまな種類のものがありますが、たいていの場合目元のメイクが落ちるかどうかを基準で選んでいる人が多いです。
そうすると目元はしっかり落とせますが、洗浄力が高くなってしまうため肌に必要な潤い成分まで落としてしまうこともあります。だからこそ、目元だけは専用リムーバーを使って落とすようにするようにしましょう。
専用リムーバーはコットンなどに浸して、目元に30秒ほど貼り付けます。その後優しいタッチでするんと落とすことで、目元への摩擦を減らしながら落とすことができます。
クレンジングをする時は、規定の量よりも多めに使うのがおすすめです。クレンジングはスキンケアの中でももっとも肌への負担が大きく、摩擦が生じやすいのでできるだけ厚みを持たせる必要があります。
いつも使用しているクレンジングの量よりも少し多めに取ることで、肌への負担が少なくなります。クレンジングをする時は、できるだけ力は入れずに優しいタッチで円を描くようになじませるようにしましょう。
洗顔料を使用する時は、ゴシゴシと洗うのではなく、泡で洗うようにしてください。洗顔料をしっかり泡立てて、肌の上に乗せても垂れてこないくらいの硬さが必要になります。
こうすることで泡がクッションになり、直接的な摩擦を減らすことができます。手のひらで直接肌を触れるのではなく、肌の上で泡を転がすイメージで洗っていくようにしましょう。
洗顔やクレンジングが終わったら、タオルで優しく顔を拭くようにしましょう。力を入れてゴシゴシと拭くと、摩擦が起こってしまいます。タオルで水滴をオフする時は、拭き取るというよりは水滴をタオルに吸わせるようなイメージで肌を押し当てるのがおすすめです。
この時使用するタオルも、できるだけ肌あたりがいいものを使った方が肌への負担を減らすことができますよ。
続いて与えるケアで肌の摩擦を減らす方法についてご紹介します。
スキンケアアイテムを乗せる時は、肌に擦りつけないように乗せることが大切です。スキンケアを手で乗せるという人は、なじませる時に上下にこすり合わせたり引き上げたりする人もいるかと思います。
これは肌への摩擦になってしまう可能性が高いので、できるだけ擦りつけないような習慣を付けるようにしましょう。基本的にはプッシュかパッティングがおすすめです。上下左右に動かす行為自体が肌を傷つけることになるので、どのスキンケアアイテムを乗せる時でも、擦らないことを意識しながら乗せていくようにしましょう。
スキンケアを乗せる時は、規定の量を守るようにしましょう。規定の量よりも少なく乗せてしまうと、厚みが足りず肌への摩擦になってしまうことがあります。それをなくすためにも、規定の量は必ず守る必要があります。
できれば規定の量よりも少し多めに乗せた方が、摩擦を気にすることなくスキンケアができるのでおすすめです。
肌への摩擦が気になるという場合は、コットンを使ってスキンケアをするのもおすすめです。手のひらで行うとどうしても擦り合わせてしまう確率が上がってしまうので、コットンを使うことによって摩擦を減らすことに繋がりますよ。
コットンに化粧水をしっかり含ませて、擦らずにパッティングするように肌になじませていきましょう。クリームや美容液を塗る時はコットンを使わなくてもOKですが、手のひらにしっかりなじませて、プッシュするようになじませていくのがおすすめですよ。
ここからは肌の摩擦を減らすのにおすすめなクレンジングをご紹介します。
無印良品のマイルドジェルクレンジングは肌に素早くなじみ、すっきりとメイクを落とすジェル状のクレンジング料です。リピジュアやアンズ果汁、モモ葉エキス、ヒアルロン酸Naを配合しています。肌に優しい低刺激処方となっています。
ヒロインメイクのスピーディーマスカラリムーバーは落ちにくいウォータープルーフマスカラも落とすリムーバーです。ゴシゴシせずに落とせるので、まつ毛や目元に負担をかけにくいです。まつげケア成分配合で、傷んだまつげに潤いを与えます。
ELIXIRシュペリエルのメーククレンジングクリームNは包み込んで落とす、クリームタイプのメイク落としです。コクのあるクリームが、きめや毛穴の奥に密着したメイク汚れを浮かします。使用後は、しっとりなめらかな感触に仕上がります。
資生堂のパーフェクトリムーバー(アイ&リップ)は目もと・口もとのメイクをきれいに落とすリムーバーです。落ちにくいポイントメークも、すばやくしっかり拭き取れます。べたつかない仕上がりで、優しい使い心地のリムーバーです。
肌の摩擦についてご紹介しました。日頃の何気ない行為が、肌に対して負担になっている可能性があります。摩擦が蓄積していくことにより、肌が知らず知らずに傷ついてしまっています。スキンケアをする際にも、できるだけ肌に摩擦をかけないように心がけることで、美しい肌を守っていきましょう。