LIFE STYLE
By 深井麻実
アメリカで話題となり、日本でも専門店ができるほど大人気のバターコーヒー。バター入りなのに太る危険性はないの?と疑問に思う人も。今回は、バターコーヒーの魅力やダイエットに効果的な理由を、簡単な作り方と共にご紹介します。
【目次】
バターコーヒーとは、コーヒーにバターとMCTオイルを混ぜた飲み物。発祥地のアメリカでは「Bulletproof Coffee(防弾コーヒー)」と言われ、ダイエットと健康効果に優れていると大ブームになりました。
そもそもは、IT企業の聖地であるシリコンバレーの起業家が、チベットの「バター茶」をヒントに生み出したのが発祥。
バターコーヒーによって、ダイエットとIQの増加を実現した体験を著書にして発表した本は、世界中でベストセラーに。
おかげでバターコーヒーはダイエットの定番となり、その本で紹介されたバターコーヒーのレシピは、世界中に広まりました。
バターコーヒーのルーツは、上記の通りチベットのバター茶。主にチベットやブータンなどアジア中央地帯で親しまれていて、現地では「スーチャ」「プージャ」などと呼ばれています。
味的には、コーヒーというよりスープに近い塩味。現地の人々は1日に10杯くらい飲むそうです。
そのバター茶をヒントにバターコーヒーを作ったアメリカ人起業家は、なんと体重140kgから90kgまでダイエットに成功!その体験を記した本を出版することで注目を浴びるように。
それがきっかけとなり、海外セレブの間でもバターコーヒーダイエットが流行り、もちろん日本でも話題に。専門店ができるほど人気が高まり、最近ではコンビニで商品化されるほど。
特に、朝に飲むバターコーヒーがダイエットに効果的とされています。
バターコーヒーの材料であるコーヒーには、集中力アップやアンチエイジング効果あり。もう一つの材料であるMCTオイルは、中性脂肪の蓄積を防ぐ効果あり。2つが混ざることで、さらなる効果を生み出します。
■ダイエット効果
MCTオイルには、脂肪燃焼作用があります。その作用を有効利用するには、空腹時間を長くすることがポイント。
空腹時間が12~16時間あれば、MCTオイルの働きによって脂肪をエネルギーに変える「ケトン体」が増加。
3食のうち1食をバターコーヒーに置き換えて空腹時間を確保することで、中性脂肪を減らしてくれます。
■エイジング効果
バターコーヒーのメイン材料であるコーヒーに含まれている「ポリフェノール」は、メラニンの吸収を抑制して、肌の老化やシミを予防してくれます。
■パフォーマンス向上効果
この場合のパフォーマンスとは、運動ではなく頭の働きが良くなるということ。
MCTオイルには、記憶力アップ効果があり、認知症やアルツハイマーの予防や改善に役立つといわれています。
実際に、バターコーヒーを世に広めたアメリカ人起業家も、バターコーヒーを飲んでIQが20もアップしました。
■基礎代謝がアップする
コーヒーに含まれているカフェインは、交感神経を刺激して活性化させることで代謝をアップ。
また、神経や各器官を活発化して、血行の改善やむくみを解消する効果も。
基礎代謝が上がれば、太りにくく痩せやすい体質に導いてくれるので、効率良くダイエットできます。
■集中力がアップする
カフェインには、脳内の睡眠物質の働きを抑制する効果あり。これにより集中力がアップして、仕事や勉強がはかどります。
■脂肪を燃焼する効果
コーヒーに含まれているポリフェノールの一種「クロロゲン酸」は、体内で糖質を分解する酵素の働きを阻害。その結果、糖質の吸収が緩やかになります。
また、体内に蓄積された脂肪や、新しく発生する脂肪の燃焼を促進。
もうひとつの材料であるMCTオイルにも脂肪燃焼作用があるので、ダブル効果が期待できます。
■アンチエイジング効果
コーヒーに含まれている「ポリフェノール」は、老化の原因とされている活性酸素の働きを弱める抗酸化作用に優れた成分。
シワやシミを予防して、若々しさをキープできます。
■血糖値の上昇を抑える効果
コーヒーは、血糖値が急激に上昇して脂肪がつきやすい状態になるのを抑制。
また、血糖値が上昇すると眠くなりますが、バターコーヒーを飲めば目が冴えて集中力アップにつながります。
バターコーヒーを飲んで、糖質制限とケトン体質を作ることでダイエットが可能に。具体的な効果は以下の通りです。
食事をバターコーヒーに置き換えることによって、血糖値の急上昇を抑え、インスリンの分泌を抑制。
インスリンには、脂肪を蓄積する働きがあるので、バターコーヒーには肥満を予防する効果があると言えます。
食事をバターコーヒーに置き換えると、空腹感に耐えられずにドカ食いしてしまうのでは?という心配もあるでしょう。
そもそも、空腹感は糖質が不足した時に感じるもの。
バターコーヒーに含まれている中鎖脂肪酸(MCTオイル)は、糖質を制限してケトン体の原料となります。
体内でケトン体が糖質の代わりとして働いてくれるので、ダイエット中にありがちな空腹感に悩まされる心配はありません。
中鎖脂肪酸は、体内に入ってすぐ肝臓で代謝されてエネルギー源に。他の油分と違い、脂肪として体内に蓄えられることはありません。
また、肝臓でケトン体が作られるのを促し、脂肪分解を促進。
ケトン体があれば、糖質を摂らなくても脂肪燃焼作用が働き、脂肪がつきにくく、蓄積も予防してくれます。
バターコーヒーのダイエット効果のカギを握るのは、2つの材料。それぞれの特徴をチェックしてみましょう。
■グラスフェッドバター
普通のバターより「脂溶性ビタミン」が豊富。脂溶性ビタミンは、加熱や水洗いによって損失されにくく、吸収率も高いので、効率良くビタミンを摂取できます。
また、コレステロールをコントロールする働きがある「不飽和脂肪酸」も豊富。
ただし、両方とも体内に蓄積されやすいという特徴あり。動脈硬化などの原因にもなり得るので、摂り過ぎは禁物です。
■MCTオイル
ココナッツから抽出された中鎖脂肪酸オイル。普通の油に比べて体内での分解が早く、短時間でエネルギーを作り出すことができます。
また、体内に入ると直接肝臓に運ばれてエネルギー化されるので、脂肪になりにくいのも大きなメリット。
空腹感を満たし、脂肪にならない魔法のような油だけに、美意識の高い女性の間では話題のオイル。バターコーヒーだけでなく様々な料理に活用できます。
バターコーヒーは、材料さえ揃えば自宅でも簡単に作ることができます。
■用意するもの
・コーヒー 1杯
・グラスフェッドバター 10g(甘党の方はグラスフェッドギーでもOK)
・MCTオイル 大1杯(約15g)
・マグカップ
・ブレンダーまたはシェイカー
■作り方
1.マグカップにコーヒーを入れます。ブレンダーを使用する時は深めのものがおすすめです。
2.1.にグラスフェットバターとMCTオイルを入れてスプーンでかき混ぜます。
3.ブレンダーの場合は、そのままマグカップに入れて混ぜます。シェイカーの場合は、移して20秒ほど振ります。
4.しっかり泡立ったら出来あがりです。
バターコーヒーの作り方をマスターしたら、早速ダイエットに活用!
沢山飲めば効果が高くなるわけでもないので、正しいやり方を知っておいてください。
バターコーヒーダイエットの一番効果的な方法は、朝食をバターコーヒーに置き換える方法。満足感があり栄養価も高いので、比較的早い効果が期待できます。
また、朝食をバターコーヒーだけにして内臓を休ませてあげれば、体内の毒素を排出するデトックス作用も働きます。
効果が表れる期間には個人差がありますが、早ければ2週間ほどで実感できるでしょう。
ケトン体とは、脂肪を燃焼するエネルギーのこと。基本的には、高脂質と適量のタンパク質、少量の糖質を摂る食事法を「ケトン体食事法」と言います。
朝はバターコーヒーを飲んでファスティング、昼食と夕食で糖質を控えてケトン体食事法を心がければ、ダイエット効果はよりアップします。
■栄養のバランスが崩れないように
朝からバターコーヒーでエネルギー補給をして満足感を得るのはダイエットに効果的ですが、それだけでは圧倒的に栄養不足。
健康的な生活には欠かせないビタミンやたんぱく質などは、他の2食で積極的に食べるようにする必要あり。
ケトン体食事法を取り入れながら、栄養のバランスを意識した食事を心がけましょう。
■摂り過ぎには注意
バターコーヒーのキーポイントであるMCTオイルは、いきなり大量に摂取するとお腹が緩くなることも。
初めて使う方は、入れ過ぎに注意。沢山摂った方が効果的なのでは?と思うでしょうが、健康的には少しずつ慣れていく方が良いでしょう。
コーヒー専門店によって作られたMCTオイル。添加物不使用、化学的な工程を採用せず蒸留製法によって作られた安心・安全なオイルです。
健康や環境への影響が懸念されるパーム油は使用せず、ココナッツオイルのみを原料として使用。あくまでもナチュラルにこだわって作られた割には、低価格なのも人気の理由です。
パッケージはアルミパウチなので、使いやすさも○。手軽に使えるので、バターコーヒーだけでなく様々な料理に役立ちます。
牧草のみで育った放牧牛のミルクで作られた、無塩グラスフェットバター。他商品に比べてかなりお得な価格なので、数多いカルディ商品の中でも人気商品のひとつ。
味はさっぱりとしていますが、濃厚なバター感はそのまま。バターコーヒーの味も濃くなり、1杯で十分満足感を得ることができます。
もちろん、バターコーヒー以外にも活用可能。普通のバターのようにパンに塗ったり、炒め物にもおすすめです。
ダイエット効果抜群のバターコーヒーの作り方は簡単!これまでダイエットが失敗続きだった方は、ぜひ毎朝の習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。