BEAUTY
By 深井麻実
産後はストレスや疲労が溜まったり、スキンケアに時間を取れなくなったりしがち。乾燥やニキビなどの肌荒れで悩む女性も多いです。ここでは、産後の肌荒れの詳しい原因と予防法、対処法などをご紹介します。
【目次】
妊娠中は肌にツヤやハリがあった人も、産後は肌荒れに悩まされることは少なくありません。まずは、産後の肌荒れの原因を確認してみましょう。
■ホルモンバランスの乱れ
妊娠中は出産に向けて女性ホルモンの「エストロゲン」や「プロゲステロン」がたくさん分泌されます。一方、産後はこれらのホルモンの分泌量が一気に減るため、体はさまざまな影響を受けます。
肌荒れも女性ホルモンの分泌量の変化で起こるトラブルの一つ。ホルモンバランスが乱れれば、水分と油分のバランスが乱れて肌荒れを起こします。
■水分不足
産後、ママの体にある水分は母乳に使われます。そのため、授乳中は体内の水分量が不足し、肌がカサカサになることが多いです。
■栄養不足
産後は赤ちゃんのお世話に追われて自分の食事が後回しになってしまうママが多いです。また、食事で摂った栄養素は赤ちゃんを成長させるための母乳になるため、体内が栄養不足になることも少なくありません。
栄養が足りなくなると、健康的な肌を保てなくなり、肌荒れに繋がります。
■睡眠不足
産後は赤ちゃんのリズムに合わせて生活するようになるため、睡眠時間を確保できないことが多いです。睡眠不足になれば、ホルモンバランスが乱れたり、傷ついた肌の修復が妨げられたりして肌荒れが進みます。
■ストレス・疲労
産後は慣れない育児でストレスや疲労が溜まります。ストレスや疲労が蓄積されると、肌が刺激に弱くなったり、血行不良で栄養が運ばれなくなったりして肌荒れが起こります。
■スキンケア不足
産後は自分のことに時間をかけられないママが多いでしょう。子育てで時間がなかったり、疲れが溜まったりしていると、十分なスキンケアができないので、肌状態はどんどんと悪くなります。
■便秘
産後は水分不足や子宮の痛みなどの原因から便秘になる人が多いです。便秘になると、排出されるべき老廃物が体に残り、肌荒れを引き起こします。
産後の肌荒れの代表的な症状を確認してみましょう。
■乾燥
ストレスやスキンケア不足などが原因で肌の水分が不足すると、かさついたり、皮むけしたりします。また、小じわやくすみなどの肌トラブルが起こることも多いです。
■赤み・かゆみ・ヒリヒリ
乾燥が悪化すると、肌が炎症を起こして赤みやかゆみが出たり、ヒリヒリとした痛みを感じたりします。特に、皮膚の薄い目の周りはかゆみや痛みを感じやすいです。
■ニキビ・吹き出物
ホルモンバランスやストレスの影響で皮脂が増えたり、乾燥でバリア機能が低下したりすると、ニキビや吹き出物ができます。ニキビや吹き出物は放置すると、ニキビ跡になって色素沈着することもあります。
■シミ・そばかす
妊娠中から産後はメラニン色素の働きが活発になるため、シミやそばかすができやすいです。
産後の肌荒れが続く期間には個人差がありますが、多くの場合は肌がきれいになるまでに半年から1年ほどかかります。ただし、肌荒れ中にシミやそばかす、ニキビ跡ができた場合は、ホルモンバランスが落ち着いても元の美肌に戻すのは難しいです。
また、子育てはずっと続いていくため、自分のことを後回しにしていたり、ストレスが蓄積されたりすると、産後の肌荒れがなかなか終わらないことも多いでしょう。
産後、1年以上経っても肌荒れが治らない場合は、皮膚科や婦人科を受診し、漢方などを処方してもらうのもおすすめです。
紫外線はメラニン色素を作ったり、肌の奥にダメージを与えてハリを低下させたりします。産後の肌荒れを予防したい人は季節に関わらずしっかりと紫外線対策をして肌を守りましょう。
日焼け止めを使う場合は、肌に優しいものを選ぶのがポイントです。産後に紫外線カット効果が高いものを使うと、刺激で肌荒れすることがあるため、日常生活ではSPF30、PA++程度の低刺激性の日焼け止めを使用しましょう。
愛する子供でも、毎日お世話をしているとストレスが溜まります。ストレスは赤ちゃんにも良くないので、できる限りこまめに発散しましょう。子育て仲間のママと話したり、パパやおばあちゃんに赤ちゃんのお世話をお願いして友達と会ったりすると、リフレッシュできます。
ストレスが発散されると、ホルモンバランスが整ったり、血行が良くなったりするため、肌荒れを予防できます。
産後は赤ちゃんのお世話に追われて自分の食事がおろそかになりがち。しかし、栄養の偏った食事を摂っていると、肌荒れを起こします。肌荒れを予防したい人は、できるだけ栄養バランスの整った食事を摂って内側から肌荒れを予防しましょう。
特に、体を作るタンパク質や皮膚を健康に保つビタミン・ミネラルは不足しないように注意してください。タンパク質は肉類や魚類、ビタミン・ミネラルは野菜などに含まれています。
産後は水分が不足して乾燥しやすいです。乾燥は赤みやかさつき、ヒリヒリ、ニキビなどさまざまな肌トラブルに繋がるため、肌荒れしてきたら丁寧に保湿をしましょう。
■スキンケアコスメの選び方
産後は赤ちゃんのお世話で忙しいため、スキンケアに時間がかかるアイテムは避けましょう。ホルモンバランスが安定しない産後1年程度は肌がデリケートになりやすいため、低刺激性のコスメを使うのもおすすめです。
■美白コスメには気を付ける
産後はわずかな刺激でも肌荒れを起こすことがあります。美白コスメはヒリヒリしたり、赤みが出たりしやすいので、肌荒れ中はシンプルケアで済ませるのが良いでしょう。
肌にハリをもたらすコラーゲンがたっぷりと配合されたコスメ。肌を健やかに保つ成分や乾燥を緩和する成分も配合されています。1本で化粧水から化粧下地まで8つの役割を果たすため、時間がない産後にも使いやすいです。
産後、食事やスキンケアに時間を確保できない人は、サプリメントを服用するのもおすすめです。不足しがちな栄養を補給できるサプリメントを使えば、肌荒れが緩和されて育児の疲れも和らぐでしょう。
サプリメントを購入する際は、産後や授乳中でも飲めるものを選んでください。
妊娠中や授乳中でも服用できる市販のサプリメント。ビタミンB2が肌のターンオーバーを促し、皮膚や粘膜の健康を維持します。また、ビタミンB群が食事から摂取した栄養素の吸収をサポートするため、子育ての疲れもケアできます。
産後はストレスやスキンケア不足で肌荒れしがち。肌の乾燥やニキビ、ヒリヒリとした痛みなどに悩まされるママが多いです。産後も美肌を守りたい人は、バランスの取れた食事やスキンケアで肌荒れを防ぎましょう。